多様性

協力隊に参加中は、籍は総務課に置いていただいていた(休職しての参加)。 協力隊は任国に派遣前に2か月とちょっと、合宿形式で事前国内訓練というものを受ける。僕は年度の1次隊だったので、4月中旬くらいから駒ケ根のJICAの研修所に入る予定だった。の…

長時間労働をつくるもの

教員の多忙化、長時間労働の話が話題だ(話題だというには少しタイミング遅れているとは思うが)。小中学校にスクールサポートスタッフを入れて事務仕事の一部を負担させる、タイムカードを導入して勤務時間の管理徹底を図るなどの施策が提言されている。ど…

前後のストーリーを紡ぐ

協力隊について、今までいくつか記事を書いてきた。久しぶりにざっと読み返してみて、・協力隊には色んな職種があって色んな人がいて面白い。多芸、多才な人たちの中に身を置くと楽しいし刺激になる(別に行政だけの話ではないだろうけど、社会に出て1つの…

仕事の先

行政という仕事はある意味殿様商売で、庁外の誰かに媚びたり、庁外の誰かになんとか仕事をお願いすることで自分の仕事が成立するという場面が少ない。もちろん納税をお願いしたり区画整理などで立ち退きをお願いしたりとそういう類の仕事は存在する。公益の…

民間から公務員という道

僕の採用年度は同期に比較的民間企業経験者枠の方が多かったようで、今でも交流がある同期も数人いる。そういう同期の活躍の仕方を見ていてうらやましいなと思うのが、ジェネラリストであることが基本である行政職という仕事の中で、前職の民間企業時代に培…

ブ〇ータス、お前もか

仕事の中で、これ改善の余地あるな、長い間放置されてきたんだなという課題を見つける度こう思う。あぁお前もか、と。「お前」は自分以外の誰かではなくて、自分自身のことで。最初にその課題を見つけたとき鮮烈に抱いた違和感は、いつしか周りと合わせるう…

ブザーをおす人おさない人

僕は通勤は普段は自転車で、雨の日はバスを使うことにしているのだが、もう今はなんか慣れてしまったのだけど、当初バスを乗るときに少しげんなりしていたのが職場の前のバス停で誰もとまるブザーを押さないことだった。別にこれってよくあることで、自分が…

制度の組み替え

役所の仕事は大小様々な「制度(大きなもので法律や条例、それから規則、小さなものでいえばちょっとしたマニュアルまで)」に準じて仕事をしていくけど、今までの自分の仕事経験上、制度の中身そのものを見てイケてないと思ったことはほぼない。というのは…

これができたら

http://toyokeizai.net/articles/-/155234「貧困化が進み、社会福祉の支出が膨らみ、国の借金も増える一方の中、生産性向上は、日本にとって喫緊の課題である」という話。元ゴールドマンサックスのアナリストで、今は創立300年余りの国宝・重要文化財の補修…

ジャンパーに関するもやもや

とある自治体の、ジャンパーの報道について。色々な見方があり得ると思うのだけど、あえて誤解を恐れない言い方をすれば、僕は、あぁ、こういうことが日本の役所の至る所で起きているんだろうなと思った。・生活保護担当という役所の中でも困難な仕事を担当…

視野や人脈

公務員に、広い視野や人脈はそもそも要るのだろうか?という話。僕は入庁したての頃からしばらくの間、自分の業界以外の人と話したり、そういう人が集まる勉強会に参加したりすることが、今の仕事(担当の仕事という意味でなく今の職業という意味)をするに…

何気に合理的

http://anond.hatelabo.jp/20161022131254 少し前に読んだ匿名の記事で、残業規制をすると企業は、働き方はどうなるかについて記した文章なのだけど、読んでとてもはっとさせられるところがあった。これって正にうちの業界のことなんじゃないかと。残業規制…

人材育成の話

僕が思うに、役所の問題の多くが解決しないのは、課題が複雑怪奇だからなのでは決してなく、単に我々が「自分で考える事を放棄している」事に起因する気がするから。 http://d.hatena.ne.jp/scoolforsaitama/20140224/p1 以前このブログに書いたことなのだが…

後任になりたい人

前のエントリーで私はルーティンの仕事ばかりやっていると書いたが、実感として、というか一般的な見解としても、公務員の仕事はルーティンが多い。民間でがっつり仕事をしている友人とかと話していると、あれ、自分の仕事って人一人割いてやる必要あるんか…

自分、要領悪いですから

気づいたら前回のエントリーから1年と半年以上。書くことを止めていた理由は結構ある気がするけれど、端的に言うと、何か書いても現実に還元できる何かを生み出せる気がしなく、書くことに意味を見いだせなかったところにある気がする。相変わらずルーティン…

協力隊参加の意義

協力隊OBの方のキャリアについて、1つの事例をご紹介したい。・大学卒業後、とある専門職で、日本で数年勤務。仕事は現場に張り付くタイプのもの。 ・協力隊に応募、仕事上関係ある分野の省庁に配属され、政策立案を担当。 ・2年の任期終了を待たず、任期…

現職参加、応募のタイミング

協力隊の現職参加を考えている方を読者に意識して、協力隊参加応募のタイミングについて書いてみたい。先生であれば受け持っている学年が卒業するタイミングとか色々あるのだろうけど、それ以外の公務員でいえば、僕が考える限り、異動が見込まれる年度の前…

カテゴリーの整理

はてなカウンターを設置させていただいて、どんなニーズがあってこのブログに立ち寄っていただける方が多いのかをなんとなく把握して、それをもとにカテゴリーを見直してみました。 「公務員のキャリア」カテゴリーは、 公務員×キャリア 公務員×出世 公務員×…

枠組みを良くするということ

枠組みをつくる人と、つくられた枠組みの中で与えられた役割をこなす人。 すごくおおざっぱに分けて、世の中はその2種類の人でできている。 枠組みをつくる側の人の責任は大きい。 イケてない枠組みをつくってしまうと、その枠組みの中で動く人みんなが迷惑…

青年海外協力隊への現職参加を考えている人へ

現職公務員(教員含む。てか先生の参加のほうが数としては圧倒的に多いけど)の協力隊参加には派遣と休職の2タイプあって、その待遇の違いなどについてはかなりの違いがあります。有給の派遣参加の待遇は本当に恵まれているなぁとうらやましいところばかり…

ブログ方針の考え直し

先日はてなの有料サービス、「はてなダイアリープラス」に加入させていただいて、 http://d.hatena.ne.jp/guide/plusこのブログへのアクセスログがわかるようになりました。それまでは、このブログの右側の下のほうにあるページビューを見つつ、あぁこんなブ…

過去の実績

「朝勉の会」というそのままの名称で、2012年の1月くらいから少しだけ、 土日のどちらかの朝に勉強会やる会をやってました。 平日の夜とか休日の昼間とかに勉強会なんてもうやってられんでしょ、 という意識になってきてつくった機会だった気がする。 …

自治体職員のリーダーシップ

今まで埼玉でまとまった期間働いてきた経験と、今回半年間、また2年弱という期間で元々の所属とは違う職場で働く機会をいただいた経験から、結局ウチの業界はここが足りないんじゃん?というのが客観的に見えてくる気がする。 元々思っていたことだと思うん…

誰と一緒にいるか

現在、青年海外協力隊に参加中でありまして、現地からの報告もちょくちょくしていきたいと思ってはいますが、とりあえず今回は順を追って日本にいた時の話からはじめたいと。なんでまた振り返りになるのですが、青年海外協力隊というやつは事前訓練が充実し…

スーパー戦隊シリーズ

東北にいたとき聞いた、震災直後の県庁の機動力のお話。 - 当時の意思決定に迷いがなかった。通常だと何かを決めるとき、誰もリスクをとりたがらないし上にいる人ほどその傾向はたぶん強い。 ただそのときは、震災直後の移動経路の安全面も保証できないまま…

振り返り

東北での経験を少し掘り下げ。 雑務を中心に(マイク持ちとか電話とりとか会計処理とか)色々やらせていただきましたが、私が掘り下げて書ける分野と言えば以前書いた災害時要援護者避難支援対策の分野しかないのでそちらについて。 机上の制度上の段取りと…

価値基準と選択

教職員の駆け込み退職について。 「辞めないだろう」「辞められないだろう」と思った制度作成側の意図は外れ(たと言われている)、 少なくない数の教職員が年度末を待たずに退職するという「決断」をしました。 教師として年度途中で投げ出すというのはモラ…

地方公務員のキャリア

今までの言動のてきとーさを振り返る、いい感じの流れができてきております。 派遣中の身であることを改めて認識し、現地から伝えるべきところは伝えるようにしつつ(まだあまりできていない)、 この流れをもう少々続けて行きたいと思っています。 ってとこ…

そもそも

前回の日記の続き↓その分野の経験も知識もなく、東北での経験もネットワークも一からのスタートの自分の強みは、「埼玉からの派遣であること」というのが1つの結論です。例えば今東北で担当している仕事と同じような仕事を埼玉でしている方とのコンタクトも…

災害時要援護者支援

東北に来てから早一ヶ月が経ちました。 私が何をやっているのかというと、今はメインは災害時要援護者の支援のお仕事を担当しています。災害時、高齢者、障害者、乳幼児、妊婦の方々などは、通常より特別なケアを必要とする立場に立たされます。例えば避難所…